EF81 0番台
EF81形電気機関車の「0番台」は、国鉄が1968(昭和43)年から製造した、交直流両用の汎用電気機関車における「基本番台(一般型)」です。日本海縦貫線(大阪〜青森)の全線電化開業に合わせて開発され、直流(1,500V)、交流(20kV 50Hz / 60Hz)の3つの異なる電気方式を1台でそのまま走り通せる「三電源同期」の画期的なメカニズムを備えています。その中でも0番台は、仕様変更を重ねながら152両が製造された、まさにEF81の歴史の礎となったグループです。
EF81 81
偕楽園横のカーブ(仙波架道橋付近)をゆくローズピンク(赤13号)EF81 81号機牽引の「カシオペア紀行」(E26系客車)。「銀帯」は国鉄時代にお召し列車を牽引した名誉ある証
EF81 93
流れ星が綺麗に映える赤2号を纏った北斗星色。奥は16号機。その奥にマニ50 2186
EF81 300番台
EF81 300番台は関門トンネル用の特殊仕様車で、1973年(昭和48年)から1974年(昭和49年)に4両 (EF81 301 – 304) が新製されました。無塗装のステンレス板に覆われた独特な外観から、愛好家からは「銀釜(ぎんがま)」と呼ばれ親しまれています。
EF81 301
赤13号で塗装。解体されました(泣)。
![]()
EF81 302
赤13号で塗装。
事故で片方のコルゲートが失われました。
解体されました(泣)。
![]()
![]()
![]()
EF81 303
現存する銀釜
2024年9月4日にJR鹿児島線「松崎踏切」で事故に遭うも見事に復活!
![]()
![]()
![]()
EF81 304
解体されました(泣)。ステンレスといえばSUS304。
残ってほしかった!
EF81 400番台
EF81形400番台は、本州と九州を結ぶ「関門トンネル(下関〜門司)」の専用機として、1986(昭和61)年から登場した番台区分。それまで関門トンネルの主役だったEF30形やEF81形300番台(コルゲート付きのステンレス機)の置き換え、および北九州地区の資産配置の適正化を目的に開発されました。新造されたわけではなく、「0番台(一般型)」の中から、状態の良かった14両を種車として小倉工場などで改造して生まれました(401〜414号機)。
関門トンネルは、海底特有の強い湿気と、海水(塩分)が容赦なく滴り落ちる「国内屈指の酷酷環境」です。そのため、400番台は 徹底的な防錆対策が施されています。もともと赤2号ですが、苛烈な「鉄粉・酸性洗浄剤」による化学変化でいずれも渋い色合いです。
![]()
EF81 403
パンタグラフ周りの緑の碍子は 、関門トンネルの塩害対策として、緑色のシリコンコンパウンドが分厚く塗られたもので、400番台のアイデンティティです。
EF81 404
門司で関門の主として働いていた404号機ですが、2011年にまさかの富山機関区へ転属となり、日本海縦貫線(豪雪地帯)に投入されました。403号機や406号機にはない、大型の「スノープロウ」を装備
EF81 406
406号機は門司機関区を動かず、ひたすら九州と関門の物流を支え続けた「生粋の九州男児」。そのため、足元にはスノープロウがなく、ステップが剥き出しになった九州仕様のすっきりした台車周りをしています。
EF81 450番台
450番台は1989年以降の貨物輸送量増加に対応するため、JR貨物が完全な新車として製造されました。
EF81 451
ブルーとホワイトの「門司機関区更新色(貨物色)」を纏ったトップナンバー機。 新造機であっても、関門トンネルを通るため碍子の「シリコンコンパウンド(防錆剤)」は必須装備。400番台と同様、下関〜門司間での重連運転を想定して落成したため、スカート周りには多くのジャンパ栓とホースが密に配置されています。
EF81 452
1991年製作の2両(EF81 451・452)は前照灯と尾灯を一体化のうえ前面下部に設置した角目が特徴です。
![]()
EF81 453
丸目に戻った453号機。メーカー側の部品製造が終了し、部品どり用として状態の良い部品を外して現役機に移植しているようです(当時)。
![]()
![]()
EF81 454
青い運転室屋根、シルバーの主抵抗器カバー、そして緑色のコンパウンドが塗られた碍子がいいですね。
EF81 455
450番台のラストナンバー(最終製造機)。1992年製の3両 (EF81 453 – 455) は500番台の構体を流用したため、従来機と同一の正面上部に丸目の前照灯
EF81 500番台
EF81 501
1989(平成元)年に日本海縦貫線(大阪〜新潟〜青森)の貨物列車増発に対応するため、JR貨物が新造した3両(501〜503号機)のうちの第1号機(トップナンバー)。関門トンネルでの重連運転を想定していない500番台は、重連用のゴツゴツしたジャンパ栓受けやエアーホースがありません。
