登山歴は長くありませんが、振り返ると何度も危険な行動を繰り返してきました。幸い重大事故には至っていませんが、労働安全の視点で見ると典型的な「不安全行動」です。
自らの行動を反省しつつ、登山での不安全行動を紹介させていただきます。
不安全行動その1 欲を出して行程を延長する
当初計画にはなかったピークを追加する。
「せっかく来たのだから」と考えてしまう。
しかし行程の延長は疲労の増加と下山時刻の遅れにつながる。

くじゅう連山の登山でもうひとピークと星生山に登る

不安全行動その2 日没後の下山
予定より時間がかかり、下山が日没後になることがたびたびあった。

欲張りすぎるとライトの灯りを頼りに下山せざるを得ない
視界が悪くなると転倒や道迷いのリスクが高まる。
早く帰りたい心理が焦りを生み、さらにリスクを高める。
さらに、雨や霧によりコンディションがさらに悪化することも。案の定、道に迷い、同じようなルートを3回も歩いていた。

霧雨で大曲登山口から諏蛾守越にたどり着けない

不安全行動その3 経験への過信
過去に成功した経験があると、
「今回も大丈夫だろう」
と考えがち。
山に囲まれて育ったこともあり、「山のことはある程度分かっている」という根拠のない過信もあった。
しかし山では、これまで経験したことのない天候や地形、予想外の事象が発生する。
過去の成功体験だけでは対応できないことも多い。
これは現場で発生するヒューマンエラーと同じ構造

低緯度の屋久島でも冬場は登山道に雪が積もる

労働安全と共通すること
工事現場でも、
- 工期を優先して無理をする
- 予定外で作業範囲を拡大する
- ベテランが経験を過信する
ことがある。
登山も現場も、人間の心理は大きく変わらないと思う。

まとめ
安全の第一歩は、自分がどのような場面で無理をしやすいのかを理解することなのかもしれない。登山でも工事現場でも、事故の多くは、「大丈夫だろう」という思い込みから始まる。
<投稿者情報>
難波一夫
IHI/石川島播磨重工業 出身 の重工系技術士(金属部門)
中小企業診断士・労働安全コンサルタント・エネルギー管理士資格を保有
材料から設備を診る! 技術経営コンサルタント

