ボイラ材料編

ボイラ材料編アイキャッチ

材料の変遷から高温強度、部位別の材料選定、異材継手、A-USC、溶接技術基準まで体系的に解説しています。

【重工系材料学#23・ボイラ材料編①】ボイラ材料とは|なぜ場所によって材料を使い分けるのか
はじめに火力発電所のボイラを見ると、巨大な設備の中に数多くの鋼管や配管、管寄せなどが使われています。一見すると、「どれも同じ鉄の配管ではないのか?」と思うかもしれません。しかし実際には、ボイラの中では場所によって、 温度 圧力 燃焼ガスの影...
【重工系材料学#24・ボイラ材料編②】ボイラ材料の変遷|炭素鋼から高Cr鋼・Ni基合金へ
前回は、発電用ボイラにはさまざまな材料が使用されており、温度・圧力・腐食環境などに応じて材料を使い分けていることを説明しました。では、そもそもボイラ用材料は、どのように発展してきたのでしょうか。現在の発電用ボイラでは、 炭素鋼 Cr-Mo低...
【重工系材料学#25・ボイラ材料編③】許容引張応力とは|材料強度がボイラ管の仕様を決める
発電用ボイラには、高温・高圧の水や蒸気が流れています。その圧力に耐えるため、ボイラの伝熱管、管寄せ、主蒸気管などには、十分な強度を持つ材料を使用しなければなりません。では、材料の強度は、どのようにボイラの設計に反映されるのでしょうか。材料の...
【重工系材料学#26・ボイラ材料編④】ボイラ管の必要肉厚|圧力・管径・材料強度の関係を解説
発電用ボイラには高温・高圧の水や蒸気が流れています。その圧力に耐えるため、ボイラの伝熱管や主蒸気管などには、十分な肉厚が必要です。しかし、肉厚は厚ければ厚いほどよいというわけではありません。肉厚を大きくすると、管の重量や材料使用量が増えます...
【重工系材料学#27・ボイラ材料編⑤】炭素鋼・Mo鋼・Cr-Mo鋼|ボイラ材料の基本を理解する
発電用ボイラには、炭素鋼、Mo鋼、Cr-Mo鋼などさまざまな鉄鋼材料が使用されています。これらの材料は、いずれも鉄を主成分とする鋼ですが、添加されている合金元素や金属組織が異なります。では、なぜボイラには複数の種類の鋼が必要なのでしょうか。...
【重工系材料学#28・ボイラ材料編⑥】2.25Cr-1Mo鋼|長年使われてきた理由とHCM2Sへの進化
発電用ボイラには、さまざまな耐熱鋼が使用されています。前回の記事では、炭素鋼、Mo鋼、Cr-Mo鋼の違いを説明しました。その中でも、発電用ボイラの高温耐圧部材として長年使用されてきた代表的な材料が、2.25Cr-1Mo鋼です。2.25Cr-...
【重工系材料学#29・ボイラ材料編⑦】改良9Cr-1Mo鋼|P91・T91はなぜ高温に強いのか
はじめに発電用ボイラでは、蒸気温度や圧力の上昇に伴って、より高い高温強度を持つ材料が求められてきました。前回は、従来の2.25Cr-1Mo鋼と、その高温強度を改良したHCM2Sについて説明しました。HCM2Sは、Moの大部分をWに置き換え、...
【重工系材料学#30・ボイラ材料編⑧】高強度フェライト系鋼|P91からP92・P122への進歩と長時間クリープ強度の課題
はじめに|高温強度を高めれば、より高温のボイラをつくれるのか火力発電プラントでは、発電効率を高めるために蒸気条件の高温・高圧化が進められてきました。蒸気温度が高くなると、ボイラの過熱器管、再熱器管、管寄せ、主蒸気管などの高温耐圧部材には、よ...
【重工系材料学#31・ボイラ材料編⑨】オーステナイト系ステンレス鋼|SUS304H・316H・321H・347Hはなぜ高温伝熱管に使われるのか
はじめに発電用ボイラでは、蒸気温度や圧力(蒸気条件)の向上に伴って、より高い高温強度と耐食性を持つ材料が求められてきました。これまで、2.25Cr-1Mo鋼、改良9Cr-1Mo鋼、そしてP92・P122などの高強度フェライト系耐熱鋼について...
【重工系材料学#32・ボイラ材料編⑩】高強度オーステナイト鋼|Super304H・HR3C
はじめに|高温伝熱管の材料はどのように進歩したのか火力発電プラントでは、蒸気温度と圧力を高めることによって発電効率の向上が図られてきました。しかし、蒸気条件を高めると、ボイラの過熱器管や再熱器管には、これまで以上に厳しい性能が要求されます。...
【重工系材料学#33・ボイラ材料編⑪】 火炉壁管の材料|なぜ高温の火炉に炭素鋼・フェライト系耐熱鋼を使うのか
はじめに|火炉にどうしてステンレス鋼を使わないのか火力発電ボイラの火炉は燃料を燃焼させる高温の空間です。火炉の内部には高温の火炎や燃焼ガスが存在し、火炉壁は強い放射熱にさらされています。ところが、火炉壁を構成する鋼管には、SUS304HやS...
【重工系材料学#34・ボイラ材料編⑫】過熱器・再熱器の材料|高温伝熱管 選定のポイント
はじめに|なぜ高温伝熱管には多くの鋼種が使用されるのか前回は、ボイラの火炉壁管に炭素鋼やフェライト系低合金鋼が使用される理由を解説しました。火炉壁管は高温の火炎にさらされますが、管内流体への熱伝達によってメタル温度が比較的低く保たれます。一...
【重工系材料学#35・ボイラ材料編⑬】管寄せ・主蒸気管の材料|材料選定が難しい大径厚肉部材
はじめに前回は、過熱器管や再熱器管の材料選定について解説しました。高温伝熱管ではメタル温度、許容引張応力、クリープ強度、耐水蒸気酸化性、耐高温腐食性などを考慮し、使用条件に応じて材料を使い分けています。一方、ボイラには、これらの伝熱管よりも...
【重工系材料学#36・ボイラ材料編⑭】異材継手|フェライト系鋼とステンレス鋼を溶接
はじめに|異なる材料をつなぐ理由ボイラでは使用する部位によって温度や圧力、腐食環境が異なります。比較的メタル温度の低い伝熱管にはフェライト系鋼(炭素鋼、Cr-Mo系低合金鋼、高Cr鋼)を使用できますが、温度の高い過熱器管や再熱器管では、高温...
【重工系材料学#37・ボイラ材料編⑮】A-USCボイラ材料|700℃超級ではFe-Ni基・Ni基合金が必要
これまで、ボイラには炭素鋼、Cr-Mo系低合金鋼、高Crフェライト系耐熱鋼、オーステナイト系ステンレス鋼などさまざまな材料が使用されていることを紹介してきました。これらの材料の発展によって、火力発電プラントの蒸気温度は徐々に高められてきまし...
【重工系材料学#38・ボイラ材料編⑯】溶接技術基準の材料カテゴリー|P番号の意味
はじめに|材料が違えば溶接方法も変わるボイラには、炭素鋼、Cr-Mo系低合金鋼、高Crフェライト系耐熱鋼、オーステナイト系ステンレス鋼、Ni基合金など、さまざまな材料が使用されています。これまでのボイラ材料編では、使用温度や圧力、耐食性、ク...